① 歴史・背景(創業・蔵元・ブランドの歩み)
西野金陵の歴史は、万治元年(1658年)に初代・西野嘉右衛門が阿波藍の取り扱いを始めたことにさかのぼります。その後、代々事業を拡大しながら時代を歩み、寛政元年(1789年)に讃岐琴平の地で酒造業を開始しました。讃岐を代表する名所・金刀比羅宮の参道口に蔵を構え、古くからご神酒を造り続けるなど、地域に深く根ざした伝統ある酒蔵として知られています。長年培ってきた確かな技術をベースにしながらも、現代の感性を取り入れた意欲的な酒造りに挑戦し続けている点が大きな特徴です。
② ブランド・思想・位置づけ
「金陵 オリーブ酵母 純米 無濾過生原酒」は、香川県という土地のアイデンティティをボトルに詰め込んだような、極めて地域性の高い一本です。香川県産オリーブから発見・採取された「さぬきオリーブ酵母」と、県が開発した酒造好適米「さぬきよいまい」を組み合わせ、原料から酵母に至るまでオール香川県産にこだわり抜いて仕込まれています。伝統的な日本酒の枠組みを守りつつ、地元の地域資源を活用して新しい香味の可能性を切り拓くという、同蔵の革新的な思想を象徴するブランドとなっています。
③ 酒質・味わい・特徴
グラスに注ぐと、日本酒の伝統的なイメージを覆すような、まるで摘みたてのみずみずしいマスカットやハーブを思わせる爽やかな香りが立ち上がります。口に含むと、無濾過生原酒ならではのフレッシュでジューシーな旨味が広がりつつも、「さぬきオリーブ酵母」がもたらす甘酸っぱく軽快な酸味が全体をきれいに引き締めます。アルコール感のボリュームがありながらも、甘みと酸味のバランスが非常に良く、重さを感じさせない心地よい余韻を楽しむことができます。
④ 評価・支持される理由
これまでの日本酒にはなかったフルーツを思わせる華やかなフレーバーと、爽快な酸味のコントラストが、新しい味わいを求める日本酒ファンから高く評価されています。冷やしてそのまま楽しむのはもちろんのこと、その豊かな酸味とジューシーさはオリーブオイルを使った料理や魚介類、さらには洋食との相性も抜群です。普段あまり日本酒を飲まない層や、ワインのような香りと味わいが好きな方にもスムーズに受け入れられる親しみやすさを持っています。
⑤ 総括
瀬戸内の自然の恵みと新しい酵母の出逢いが生んだ、ジューシーで甘酸っぱい新感覚の純米生原酒です。
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